概要
2026年8月に米国・ラスベガスで開催されたDEF CON 34に、弊社から複数のメンバーが参加しました。世界各地の予選を勝ち抜いたトップチームだけが集うDEF CON CTF Finalsでは、国際合同チームBlue Waterの一員として 世界1位(優勝) を獲得しました。さらに、会場内で開催されたVillage CTFなどでも、弊社と日本電気株式会社(NEC)様の合同チーム NECotas やメンバー個人での参加により、IoT・レッドチーム・ブルーチーム・クラウドと幅広い分野で世界上位に食い込みました。以下が全体の成績です。
- DEF CON CTF Finals(本戦): 世界1位
- IoT Village CTF: 世界1位
- $unL1ght Sh4d0w5: 世界1位
- Red Team Village CTF: 世界3位
- Blue Team Village CTF: 世界3位
- Cloud Village CTF: 世界3位

DEF CON CTFとVillageについて
DEF CONは、1993年に始まった世界最大級のハッキングカンファレンスです。34回目となるDEF CON 34は、2026年8月6日から9日まで、Las Vegas Convention Center West Hallで開催されました。今回のテーマは、自己決定や主体性を意味する「Agency」です。
会場では、DEF CONの公式CTFであるDEF CON CTFの決勝に加え、IoT、レッドチーム、ブルーチーム、クラウド、自動車、ハードウェアなど、分野ごとのコミュニティが運営するVillageで、講演、ワークショップ、コンテストなどが開催されました。

DEF CON CTFは1996年に始まった、世界で最も歴史と権威のあるCTFの一つです。2026年大会はBenevolent Bureau of Birdsが運営し、5月22日から24日まで48時間のオンライン予選が行われました。世界各地の予選を勝ち抜いたトップチームのみがラスベガスでのFinalsに進み、3日間にわたってAttack & Defense(A&D)やKing of the Hill(KotH)などの形式で競いました。
A&D形式では、各チームが同じ構成のサービスを運用しながら、他チームのサービスにある脆弱性を見つけて攻撃し、自チームのサービスは修正・防御します。KotH形式では、共通の対象を巡って一定時間ごとに得点が付与され、条件を満たしている状態を維持し続けたチームが有利になります。いずれも、脆弱性の発見やエクスプロイトの開発に加え、運用の安定性や、攻撃・防御を自動化する仕組みまで問われます。
各VillageはDEF CON CTFとは別に運営されており、開催されるコンテストの形式や対象分野もそれぞれ異なります。Village CTFはDEF CON CTF Finalsとは別の大会ですが、IoT、レッドチーム、ブルーチーム、クラウドなど、各分野に特化した技術が試されます。
DEF CON CTF Finalsで世界1位
Blue Waterは5月のオンライン予選を9位で通過し、DEF CON 34 CTF Finalsに進出しました。本戦では世界のトップチームを退けて参加チーム中1位となり、世界最高峰のCTFの頂点に立ちました。
弊社代表は、Blue Waterの主要メンバーの一人としてチームに参加しました。Blue Waterには複数の企業から日本人メンバーが参加しており、その多くは弊社代表の呼びかけで集まりました。BunkyoWesternsやundef1nedなどで活動する日本人メンバーが海外のトッププレイヤーと合流し、国際合同チームとして本戦に臨みました。

本戦では、限られた時間の中で、新たに公開されるサービスの解析、脆弱性の発見、攻撃コードの開発、自チームへの攻撃の監視と修正を並行して進める必要があります。Blue Waterは、メンバー間の役割分担や優先順位の判断、攻撃・防御の自動化を組み合わせ、最終順位1位を獲得しました。

DEF CON CTFの優勝チームには毎年、DEF CONのブラックバッジが授与されます。ブラックバッジはDEF CONにおける最高峰の栄誉であり、所持者はそのバッジ1つでDEF CONに永続的に入場することができます。Blue Waterには今回の優勝に対し、合計8個が授与されました。
Village CTFなどでの入賞
弊社メンバーはDEF CON CTF Finalsと並行して、Village CTFを含む複数のコンテストにも参加しました。チーム戦にはNECotasとして出場しています。
- IoT Village CTF(世界1位): Independent Security Evaluators(ISE)が運営するIoT Villageで開催されるCTFで、IoT機器やその周辺システムのセキュリティを題材とします。
- $unL1ght Sh4d0w5(世界1位): Linuxベースのサイバーフィジカルシステムに対してエクスプロイトチェーンを拡張し、リモートコード実行とペイロードの展開を目指す個人競技です。弊社メンバーが1位となり、賞品を獲得しました。
- Red Team Village CTF(世界3位): Red Team Villageが主催する攻撃分野のCTFで、対象ネットワークへの侵入・脆弱性の悪用・検知回避などに取り組みます。
- Blue Team Village CTF(世界3位): 防御側の調査・対応を扱うCTFで、コンテナ内のマルウェア解析、クラウド攻撃の再構成、クラウドからOTにまたがるインシデント調査などが出題されました。
- Cloud Village CTF(世界3位): Cloud Villageが主催するCTFで、AWS・Google Cloud・Microsoft Azureなど複数のクラウド環境のセキュリティを題材とします。



弊社の関わり
DEF CON CTF Finalsには、BunkyoWesternsやundef1nedなどで活動する弊社メンバーがBlue Waterの一員として参加しました。Village CTFなどのチーム戦には、弊社とNEC様の合同チームNECotasとして出場しています。弊社は滞在費用の一部を支援するなど、メンバーの現地での活動を後押ししました。
DEF CON CTF Finalsでは、日本側メンバーの戦術、攻撃・防御の自動化ツール、過去の出題傾向から得た知見をチーム全体の運用に反映しました。ほかのコンテストでも、各分野を得意とするメンバーがそれぞれの知識と経験を持ち寄りました。
今回の成果は、弊社メンバーがIoT、レッドチーム、ブルーチーム、クラウドと幅広い分野で世界水準の技術力を発揮したものです。世界最高峰のDEF CON CTF Finalsを制覇し、なおかつ複数のVillage CTFでも上位入賞するという結果は、単一分野に偏らない総合的な実力の証しであり、日々の脆弱性研究とセキュリティ業務で培った知見がそのままCTFの舞台でも成果として表れています。
診断・ペネトレーションテストのご相談
弊社では、CTFやセキュリティ研究で培った知見を活かし、IoT機器診断、Webアプリケーション・APIの脆弱性診断、ペネトレーションテスト、レッドチーム演習、インシデント対応・防御力強化支援、クラウド診断を提供しています。攻撃者の視点から、現実に悪用され得る脆弱性や攻撃経路を検証する実践的な診断・演習です。ご関心のある方はお問い合わせください。