概要

弊社は、ローカルLLMと独自のCLI AIエージェントを一つの製品として統合した弊社製 SUGI(スギ) を用いた Webアプリケーション脆弱性診断サービス および フォレンジック支援サービス の提供を開始します。すべてお客様側の環境内で完結して動作するため、処理対象のデータや解析中の中間成果物が外部クラウドやフロンティアモデル提供元に一切送信されず、機密情報や規制対象データを扱う環境でも安心して導入いただけます。

  • Webアプリケーション脆弱性診断: 開発中の内製システム、社外に出せないコード資産、規制対象データを扱うアプリケーションに対して、外部にデータを送らずに脆弱性診断を実施します。
  • フォレンジック支援: インシデント発生時の証拠保全データ、ログ、マルウェア検体などを、外部に持ち出すことなく解析・調査します。

SUGIのトップ画面

なぜ完全ローカルなのか

フロンティアモデルを外部APIから利用する一般的なAIエージェントは高性能である一方、入力・出力データやコード、ログなどがモデル提供元のインフラを経由するため、機密情報・個人情報・規制対象データ・未公開コードを扱う業務では利用に制約が生じます。特に、顧客資産のコードやインシデントの生データを扱う脆弱性診断やフォレンジックの現場では、データの外部送信そのものが許容されないケースが少なくありません。

SUGIはすべてお客様側の環境内で完結して動作します。標準構成ではSUGIが動作するホストのネットワークアクセスを遮断した状態で運用可能であり、必要に応じて 検索エンジンアクセスのみ許可 といった粒度のカスタマイズも行えます。エアギャップ環境や、外部通信を厳格に制限する必要のあるネットワーク内でも動作します。

ローカル完結が求められる典型的なユースケース

以下のような、扱うデータがセンシティブで外部送信そのものが許容されにくい領域での活用を想定しています。

  • 医療機関・製薬: 患者データ、電子カルテ、医療画像、治験データなど、個人情報保護法や関連ガイドラインで外部送信が制限されるデータの扱い
  • 金融機関: 口座情報、取引履歴、内部監査データなど、業法・監督指針で機密扱いが求められるデータの扱い
  • 官公庁・自治体・防衛関連: 個人情報、機密指定文書、政策・安全保障関連情報など、取扱制限のあるデータの扱い
  • インシデント対応・フォレンジック: 侵害された環境の生ログ、マルウェア検体、被害範囲の証跡、内部通信ログなど、外部持ち出しが原則許されないデータの解析

これらに共通するのは、扱うデータそのものがセンシティブであること、および外部への送信自体が規制・契約・運用ポリシー上の制約に直結することです。フロンティアモデルの高い性能は魅力的でも、こうした現場では現実的に採用が難しい場面が少なくありません。SUGIは、その領域で 性能を大きく落とすことなくAIエージェントを活用する ための選択肢としてご提供します。

フロンティアモデルに近い性能を完全ローカルで

SUGIには、オープンウェイトモデルをベースに弊社がセキュリティ領域向けにチューニングを施したLLMと、弊社がフロンティアモデル向けに開発してきたCLIエージェントを、ハーネスまで含めて一つの製品として統合しています。CLIとして直接利用いただくほか、API経由でお客様のアプリケーションや既存のワークフローに組み込んでいただくことも可能です。これまでの脆弱性研究・CTF・実業務で培った脆弱性発見およびインシデント解析のノウハウが組み込まれています。

フロンティアモデルを用いたAIエージェントで実現していたワークフローを、完全ローカル環境でそのまま再現できます。弊社の内部評価では、Webアプリケーション脆弱性診断およびフォレンジックの各タスクにおいて、フロンティアモデルに近い水準の性能を実測しており、実例として、CTFのPwn(バイナリエクスプロイト)ジャンルの問題を自律的に解けることを確認しています。

CTFのPwn問題をSUGIが自律的に解いた様子

提供形態

以下のいずれの形態でも提供可能です。

  • ハードウェア込みでの納品: 弊社にてハードウェアも含めた実行基盤を構成し、SUGIがセットアップ済みの状態でお客様にお届けします。持ち込み・据え付け後すぐに利用開始できます。
  • お客様インフラでの構築: SUGIと実行環境一式を、お客様が用意されたサーバや社内クラウドにセットアップします。既存の統制ポリシーやネットワーク境界の中に組み込みます。

いずれの形態でも、ネットワークアクセスの許否や許可先の粒度、ログの取り扱い、更新方針などをお客様の要件に合わせて設計します。

なお、攻撃者視点での脆弱性研究、レッドチーム演習、実マルウェア検体解析など、標準的な安全性フィルタが業務遂行そのものの妨げとなる用途に限り、モデルの安全性チェックを解除した Uncensoredオプション を提供する場合があります。利用目的・運用体制・責任分界のヒアリングと弊社審査を経たうえで、個別契約でご提供します。

お問い合わせ

機密情報を扱う環境でのAIエージェント活用や、外部にデータを出せない現場でのWebアプリケーション脆弱性診断・フォレンジック支援にご関心のある方は、お問い合わせください。要件のヒアリングからSUGIの構成ご提案、PoCまでご対応いたします。